症状のない心筋梗塞!
心臓とおしゃべりNo.4
心筋梗塞の典型的な症状は、激しい痛みですが、この痛みが水面下に隠れる(症状として現れない)ことがあります。
これが無症候性心筋梗塞です。
それでは、このような痛みのない無症候性心筋梗塞は、どのような人に起こるのでしょうか。
以下の条件に当てはまる人は、痛みの感覚が弱くなっているので、注意が必要です。
糖尿病を長期間患っていると、「糖尿病性神経障害」により感覚が麻痺してきます。そのため心筋梗塞が起こっても痛みをあまり感じないことがあります。
過去に心筋梗塞を起こしたときに、心筋とともに抹消神経の一部が壊死していると、再び心筋梗塞を起こしても、痛みを伝えることができなくなります。
加齢により、感覚神経が麻痺してくると、こたつに入っていて、やけどをしたのに気が付かなかったというように、心筋梗塞の痛みもあまり感じないことがあります。
歯の痛みでも非常に強く訴える人と、あまり訴えない人がいるように、痛みの感じ方は人によって千差万別です。
したがって痛みに鈍感な人は、心筋梗塞の発作があっても、それに気が付かないことがあります。
痛みを感じにくくなるのは、脳からβ-エンドルフィンという物質が出るためと言われています。