心臓と血液のふしぎ
心臓とおしゃべりNo.11
知っているようで意外と知らない心臓と血液のことを知っておこう!
心臓は胸郭の中央にある胸骨の裏側にあり、左右の肺臓の間に挟まれています。横隔膜の上に位置する器官で、全体としてやや左寄りにあります。
心臓の大きさは、その人のにぎりこぶしくらいのもので、重さはおおよそ200~300gです。
心臓は、体に分布する血管によって酸素と各種の栄養を含んだ血液を全身に送り、逆に全身から老廃物と炭酸ガスを取り込んだ血液を肺臓に送るポンプの様な働きをしています。安静にしている時で、1回の収縮で70ml、1分間に約5L、1日牛乳瓶約4万本分(7200L)の血液を送り出し、激しい運動の時にはその数倍量も送血できる余力を持っています。
心臓がいかに働き者の臓器であるかが、この数字を見るだけでもおわかり頂けると思います。
人間の体の中にある血液の全量は、その人の体重の約12分の1とされています。
(例)体重60kgの人の場合、全血液量は約5リットル
大小の血管及び毛細血管などすべての血管の長さを合計すると、約10万kmで地球2周半の長さになります。
血管は大動脈、小動脈、毛細血管の順に枝分かれし、だんだん細くなっています。そのため全身の血液循環を支障なく行うために分時容量が等しくなっています。
つまり血流速度は大動脈では最も速く、小動脈、毛細血管にいくにしたがって遅くなります。
大動脈での血流速度 | 毛細血管での血流速度 |
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30m/分 | 3cm/分 |
血液が心臓を出て、動脈、毛細血管、静脈を通って再び心臓に戻ってくるまでの所要時間は約30秒です。