心臓病になるとかかりやすい病(合併症)
心臓病があると、その影響で他の臓器の病気を引き起こします。
又、それらの病気は心臓病にも悪影響を及ぼし、悪循環に陥ります。
下記のような合併症を起こさないためにも、心臓病の早い段階での治療が大切です。
脳卒中とは、脳の血管の障害によって、ある日突然意識を失って倒れることをいい、通常「脳出血」「脳梗塞」「クモ膜下出血」の3つに区分されます。
その中で心臓病と関係あるのが「脳梗塞」です。
脳梗塞は、脳の血管が血栓(血のかたまり)で詰まり、そこから先の血液が流れなくなって、その部分の脳が死んでしまう状態をいいます。
心不全、心筋梗塞、心房細動などが原因になります。
痛風は血液中にある尿酸という物質の値が高い状態が続いている人に、急性関節炎や腎結石、腎機能障害等を引き起こす病気です。圧倒的に男性に多く、98.5%が男性で、女性はわずか1.5%です。
最初の発作の70%が足の親指の付け根に起こり、突然激しい痛みが起こります。痛風患者の30~70%が高血圧を合併しており、男性高血圧患者の30%が高尿酸血症を呈すると言われます。これは高血圧の治療に使用されるサイアザイド系利尿剤による影響で、水分の排泄が高まるのに対して、尿酸の排泄は増えず、相対的に血液中の尿酸が高くなる為と考えられています。
腎臓は体内で生じた老廃物をろ過して、尿の中に移し、体外に排出する仕事をしています。
心不全、急性心筋梗塞、不整脈、心筋症などの病気で心臓の拍出量が減少すると、腎臓の血液量が減り、老廃物の排出が十分できなくなって、腎不全(いわゆる尿毒症)という状態になります。
心臓病で心臓の中の血液の流れが滞ると、心臓の上流にある肺にまで血液があふれ、それがひどくなると、肺胞(空気中の酸素と体内の二酸化炭素を交換する肺の小さな小部屋)の中にまで水分や血液が流れ込み、水浸しの状態になります。 この状態を「肺水腫」といいます。