甘草(カンゾウ)とは?
甘草(カンゾウ)は、数ある生薬の中でも漢方薬に処方される頻度がとても高い生薬のひとつです。主な効能は消炎作用ですが、甘草(カンゾウ)の場合は効能だけではなく、他の薬との調和性の高さも使用頻度の多さにつながっています。
甘草の歴史は古く、漢方の発祥の地である中国最古の医学書「神農本草経」にも記載されており、
古代ギリシャの学者であるディオスコリデスやテオプラストスの著書にもその記載が認められています。
古代エジプトやギリシャ、ローマでも古くから知られ、日本には奈良時代の頃、唐文化とともに渡来し、正倉院にも保存されています。
甘草(カンゾウ)はマメ科カンゾウ属で、高さ40~70cmの多年草です。
長さ1~2mまで成長する大きな根茎を持ち、地下茎を四方に伸ばします。
生薬として使用するのは根や根茎を乾燥させたもので、その名の通り独特の強い甘さがあります。そのため薬用だけではなく、味をととのえる材料としても使われています。
甘草(カンゾウ)の主な働き
抗炎症作用 解毒作用 鎮痛作用 鎮咳去痰作用 止瀉作用 等