桂皮(ケイヒ)
桂皮(けいひ)という名前を初めて聞いた方でも、その別名(英語名)「シナモン」は多くの方がご存知だと思います。爽やかな香りが特長で、京都の銘菓「八ツ橋」でもお馴染みのものです。
桂皮は、ベトナム、インドネシア、中国、マレーシアなどに生育しているセイロンニッケイ、ジャワニッケイ、トンキンニッケイなどの樹皮を乾燥させたもので、果実は肉桂子(ニクケイシ)、枝は桂枝(ケイシ)と呼ばれています。
中国では古くから薬用として用いられ、漢方原典の一つである『傷寒論』にも掲載されています。
日本には8世紀前半に伝来し、薬物として奉納されたものが正倉院宝物の中に残されています。その後、樹木として入ってきたのは江戸時代の享保年間の時だとか。
生薬としての特性は、停滞しているものを動かし発散させる作用を持つといわれています。また、体を温めて新陳代謝を促進する作用も期待できます。
桂皮(ケイヒ)の主な働き
健胃・健腸、血流改善、むくみ予防、消化促進、鎮痛、解熱 など