蟾酥(センソ)とは?
蟾酥(センソ)はアジアヒキガエルやヘリグロヒキガエルの耳腺分泌物を集め乾燥させたもの。簡単に言えば、「ガマの油」です。
『神農本草経』の下品には、原動物のガマが「蝦蟆」の名前で収載されています。
元々はヒキガエル類の体そのものを乾燥させて、現在と同じように使用していましたが、皮膚のイボから出る白い分泌物が有効成分だと判明してからは、それだけが集められるようになりました。
皮膚や粘膜に触れた場合は局所麻酔作用を示し、センソが配合された丸薬や錠剤等の内服固形製剤は、口中で噛み砕くと舌などが麻痺することがあるため、噛まずに服用することとされています。
色はややツヤのある赤褐色から黒褐色、形状は上面が凸レンズ状にふくれ、下面が凹んだ円盤状に成型されています。以前は真ん中に穴をあけて麻紐を通し、5個ほどを1連として吊るすことが多くありました。
蟾酥(センソ)の主な働き
強心作用、局所麻酔作用、胆汁分泌促進作用 など