番紅花(サフラン)とは?
日本国内で生薬として使用されるサフランは番紅花(ばんこうか)という名前で呼ばれています。
サフランは世界一高価なスパイスといわれるハーブの一種で、古来から婦人病の特効薬として利用され、また独特の香りと鮮やかな色味を持つため、料理の色づけや染料にも使われています。
サフランは明代の『本草綱目』に「番紅花」の名で初めて中国に紹介された西域の薬物。南ヨーロッパや地中海からトルコ、インドにいたる小アジア原産の多年生草本で、10月~11月に淡い紫色の漏斗状の花を開かせます。
薬用とされるのは花の中心からまるでヘビの舌のように細長く垂れて伸びるめしべ(花柱と柱頭)の濃紅色の部分で、先は3分裂し、長さは3cm前後ですが、基部に近い部分は淡紅色で品質が劣るとされます。
一つの花から3分岐した柱頭が一つしか採取することができないため、1g採取するには60~70の花が必要となり、非常な高価な生薬です。
番紅花(サフラン)の主な働き
血行促進作用、鎮痛・鎮静作用、月経の誘発作用 など